公明正大なスパイ?
生田みゆきさん(文学座)の「オンライン戯曲講座」。松岡訳でリーディングしながら、戯曲解釈をどのように台詞の読みや演じ方に乗せるかについて、教えて頂いています。
なぜこんなにみんなで笑っていたのか、あとになって思い出しました。ハムレット第三独白(To be or not to be の有名な独白)の直前、クローディアスの台詞:
Her father and myself
We’ll so bestow ourselves that, seeing unseen,
We may of their encounter frankly judge
And gather by him as he is behaved
If’t be th’affliction of his love or no
That thus he suffers for. (3.1.31-36)
太字部分、小田島訳だと「法の認める探り役として(ものかげにかくれ、向こうからは見られずに二人の出会いをつぶさに見ようというのだ)」となっている一方で、松岡訳だと「公明正大なスパイとして」となっていて。「公明正大なスパイってどんなん~?」と、爆笑しながら探りました。
今は、2回にわけて、ハムレットの第三独白を読んでいます。みんなで同じ箇所を代わる代わる読んでみながら、台詞を立ち上げていきます。ハムレットの台詞は、どこも一筋縄ではゆかず、「たまに吉本新喜劇みたい」、の声も。
「何言うてんの?」と言われるべきは、ハムレットか、われわれか。私たちの『ハムレット』、どんな上演になるのか、まだまだ想像がつきません。(米谷)
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